買戻し特約に関して

2010年4月12日

売買契約の際に、売主が将来目的物を買戻すことのできる権利を留保しておくことを買戻特約といい、そのような特約に基づいて一旦買主に帰属した目的物を取り戻す事、およびそのような制度を買戻しと言います。
不動産登記法においては、買戻権ではなく買戻特約と称され所有権移転登記と同時に「買戻し特約」を登記することで効力が発生します。売主が買戻し権を行使できる期間は最長10年以内で期間を定めなかったときは5年以内で更新は出来ません。買戻し特約のついた不動産を転売した場合、買い受けた購入者にも買戻し権を行使する事が出来ます。

(買戻しの特約)第579条
不動産の売主は、売買契約と同時にした買戻しの特約により、買主が支払った代金及び契約の費用を
返還して、売買の解除をすることができる。
この場合において、当事者が別段の意思を表示しなかったときは、不動産の果実と代金の利息とは相殺したものとみなす。

(買戻しの期間) 第580条 
1 買戻しの期間は、10年を超えることができない。特約でこれより長い期間を定めたときは、その期間は、10年とする。
2 買戻しについて期間を定めたときは、その後にこれを伸長することができない。
3 買戻しについて期間を定めなかったときは、5年以内に買戻しをしなければならない。

(買戻しの特約の対抗力) 第581条
1 売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対しても、その効力を生ずる。
2 登記をした賃借人の権利は、その残存期間中1年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。

(買戻権の代位行使) 第582条
売主の債権者が第423条の規定により売主に代わって買戻しをしようとするときは、買主は、裁判所において選任した鑑定人の評価に従い、不動産の現在の価額から売主が返還すべき金額を控除した残額に達するまで売主の債務を弁済し、なお残余があるときはこれを売主に返還して、買戻権を消滅させることができる。

(買戻しの実行) 第583条 
1 売主は、第580条に規定する期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることができない。
2 買主又は転得者が不動産について費用を支出したときは、売主は、第196条の規定に従い、その償還をしなければならない。ただし、有益費については、裁判所は、売主の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。

(共有持分の買戻特約付売買) 第584条
不動産の共有者の一人が買戻しの特約を付してその持分を売却した後に、その不動産の分割又は競売があったときは、売主は、買主が受け、若しくは受けるべき部分又は代金について、買戻しをすることができる。ただし、売主に通知をしないでした分割及び競売は、売主に対抗することができない。 

第585条 
1 前条の場合において、買主が不動産の競売における買受人となったときは、売主は、競売の代金及び第583条に規定する費用を支払って買戻しをすることができる。この場合において、売主は、その不動産の全部の所有権を取得する。
2 他の共有者が分割を請求したことにより買主が競売における買受人となったときは、売主は、その持分のみについて買戻しをすることはできない。

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